
休館日:9/23(金)、11/3(木)
会場:演劇博物館企画展示室Ⅰ
入館無料
七代目市川團十郎(1791~1859)は、近世後期の江戸歌舞伎を代表する名優です。「歌舞伎十八番」を制定したことで知られ、お家芸の荒事は勿論、時代物、世話物、和事、所作事など、どんな役柄にも卓越した演技力を発揮し、その芸域の広さは他の追随を許しませんでした。また、生涯にわたる活動の特徴に、数多い地方興行があります。旅を好んで地方の芝居に積極的に出演し、各地に足跡を遺しています。しかし天保改革の風俗取締政策により、江戸十里四方追放という処罰を受け、成田山蟄居を余儀なくされたり、長男八代目團十郎の自殺という悲運に見舞われるなど、決して平穏な人生ではありませんでした。
このたび、七代目團十郎の生誕二百二十年を記念し、これまで門外不出だった市川家の所蔵資料や学界未知の巡業資料を館蔵資料と共に展示して、その波瀾に富んだ生涯を振り返ります。