会場:演劇博物館2階企画展示室Ⅰ
入館無料
六世尾上梅幸(1870~1934)は明治・大正・昭和初期にかけての歌舞伎を彩った名女形でした。少年期より五世尾上菊五郎の養子として厳しく技芸をしこまれ、養父没後は東京の大歌舞伎を代表する一人として活躍を続けます。やがて明治44年(1911)初開場した帝国劇場の専属俳優となり、その優れた芸と人格によって一座を統率し、歌舞伎座を本拠とする五世中村歌右衛門と双璧の名優となりました。
艶麗で、情のこまやかな女形として賞賛を集めるだけでなく、立役や変化、幽霊をも含む音羽屋の芸も継承し、絶賛を博した尾上梅幸。没後久しいときを経て、当館に所蔵されている遺愛の品々を展示し、名女形梅幸の生涯を振り返ります。