
サイレント時代の映画館では、弁士の語り、囃子鳴物、西洋音楽、そして時に多彩な歌声が響いていました。流行歌をまじえた「小唄映画」や琵琶歌をまじえた「琵琶映画」は歌声をともなう映画の代表格ですが、琵琶映画については現存するフィルムや関連資料が 限られており、これまでその上映実態は謎に包まれていたといっても過言ではありません。
しかし近年、関連アーカイブの協力により、映画琵琶台本とフィルムの両方が現存する作品があることがわかってきました。本研究チームは2023年に小松弘氏(早稲田大学)所蔵の映画琵琶台本にもとづき国立映画アーカイブの所蔵フィルム『日蓮上人 龍乃口法難』を上映し、琵琶映画のあり方を初めて検証しました。2025年度は、国立映画アーカイブ所蔵の映画琵琶台本(吉田智恵男旧蔵)と神戸映画資料館で発見されたフィルムにより、『筑紫の太刀風 石童丸』(1925)の琵琶入り上映の「再現」を試みます。上映前に第1部で行なわれる映画琵琶とその周辺を取り上げたシンポジウムと合わせて、現代に再び甦る琵琶映画の響きをぜひご体験ください。
日時:2026年1月29日(木)18:30~(開場:18:00)
会場:早稲田大学 小野記念講堂
定員:200名
※入場無料、事前登録者優先
申込方法:下記、演劇映像学連携研究拠点ウェブサイトより
主催:早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点 2025年度テーマ研究課題「映画館チラシ」を中心とした映画関連資料の活用に向けた調査研究(代表 岡田秀則)
共催:早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点、科学研究費助成事業 若手研究「西ドイツの前衛音楽と映像メディアとの関係 」(23K12049)、 基盤研究(C)「映画を中心とした視覚文化の分析を通じた近代天皇(制)の表象研究 」(25K03708)、若手研究「アメリカの日系移民向けの映画供給と映画興行の研究 」(25K16118)
資料提供:神戸映画資料館、国立映画アーカイブ
デジタル化協力:早稲田大学柳井イニシアティブ
詳細・申込については、以下の演劇映像学連携研究拠点ウェブサイトのイベントページを
ご覧ください。
https://prj-kyodo-enpaku.w.waseda.jp/activity/2026_0129.html


