早稲田大学坪内博士記念演劇博物館は、令和2年度文化庁文化芸術収益力強化事業の一つである緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業(EPAD)からの委託を受け、日本で唯一の演劇総合専門博物館である演劇博物館が開設した、日本初の「現代演劇・舞踊・伝統芸能」の三分野にわたる舞台公演映像の情報検索特設サイト「Japan Digital Theatre Archives(JDTA)」を、2021年3月29日、本格リリースしました。
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い舞台芸術界では多くの公演が延期や中止を余儀なくされ、また、人数制限等により観客数が激減するなど、大きな打撃を受けました。JDTAは、コロナ禍により困難に陥った舞台芸術を支援し収益力強化に寄与することを目的として開設されました。
舞台公演映像は貴重な記録でありながら、これまでは各カンパニーや劇場が所蔵し、ジャンルの垣根を超えてまとめて検索できるサイトはほとんどありませんでした。JDTAは、EPADで収集された現代演劇、舞踊、伝統芸能の三分野にわたる約1,300本の公演映像の情報を検索できるほか、約280本の映像については約3分の抜粋映像を無料視聴することもできます。これにより日本の舞台芸術の豊かさを可視化し、既存の演劇ファンの方々のみならず新規のファンを開拓して演劇文化の裾野を広げ、劇場や配信サイトに誘導して収益力強化に貢献することを目指しています。また、日英二か国語とすることで海外からのアクセスを促進し、海外の演劇ファンに日本の演劇を知っていただくことも狙っています。
日本の豊饒な舞台芸術の縮図とも言うべき見取り図を鮮やかに示すサイトとして、デザインや検索の多様性、使い易さにもこだわりました。ぜひご活用いただけたら幸いです。