会場:演劇博物館六世中村歌右衛門記念特別展示室
入館無料
毎年恒例となりました六世中村歌右衛門展も八回目の開催となります。本年は「わたしの好きな歌右衛門」と題し、ファンの視点から歌右衛門丈の軌跡をたどります。
二十世紀を代表する名女形と謳われる六世中村歌右衛門(1917~2001)は、品格ある風姿と華麗な芸風で観客を魅了し、人気を博しました。のこされた数多くのブロマイドや舞台写真、演劇雑誌の記事や劇評からは、ファンの方々の熱気が伝わってきます。また、父・五世歌右衛門と同様に、公私に亘る幅広い交友関係は一流で、戦後の歌舞伎界を女形として共に歩んだ七世尾上梅幸の他、花柳章太郎、島田正吾、三島由紀夫、志賀直哉など、すべてにおいて豪華な顔ぶれでした。
今回の展示では、ファンの皆様にはおなじみの人気ブロマイドや歌右衛門特集号の雑誌をはじめ、知友たちより贈られた得難い品々、著名人との懇切な交際がうかがえる書簡類をご紹介いたします。本展が、皆様と歌右衛門丈との再会の場となると共に、新しい“わたしの好きな歌右衛門”の発見の機会となりますことを願います。