会場:演劇博物館2階企画展示室Ⅰ/中村歌右衛門記念特別展示室
開館時間:10:00-17:00 (火・金は19:00まで) ※会期中無休
入館無料
協力:植田いつ子アトリエ
【展示替え日程】
1期:5月29日 - 6月20日
2期:6月21日 - 7月11日
3期:7月12日 - 8月5日
植田いつ子氏は、日本を代表するファッションデザイナーのお一人です。
若き日に、「美しいものを創る仕事をしたい」との思いに駆られてデザイナーを志された氏は、様々な経験を経て、「日本人の服は、日本人の心で創る」という視点に到達。毎年、コレクションを開催され、数々の素晴らしい作品を発表してこられました。中でも、シンプルかつ優雅なドレープのデザインは、他の追随を許さぬ、格調の高さと美しさです。
また、1976年より、2011年までの三十数年にわたり、皇后美智子さまの、デザイナーをつとめました。
このように、常に日本の服飾文化をリードされてきた多忙な氏ですが、舞台衣裳のデザインと制作に関しても、並々ならぬ意欲で取り組まれ、多くの作品を生み出してこられました。70年代から現在までに手がけられた様々なジャンルの舞台は、40を越えています。
そしてこの度、4作品で使用された衣裳37点が、演劇博物館にご寄贈いただける運びとなりました。館蔵の関係資料と併せ、植田氏が衣裳にこめた、エレガントな美の世界をご紹介したいと思います。
植田いつ子氏 プロフィール
1928年、熊本県玉名市に生まれる。桑沢デザイン研究所と文化学院デザイン科に通うかたわら絵画研究所で学ぶ。1956年に植田いつ子アトリエを開設し、コレクション活動を続けるかたわら、1974年に俳優・演出家の芥川比呂志氏の依頼で「サド侯爵夫人」(紀伊國屋ホール)の衣裳を担当したのを皮切りに、現在まで40本以上の舞台衣裳を手がける。