enpaku 早稲田大学演劇博物館

ごあいさつ

Words, words, words.―松岡和子とシェイクスピア劇翻訳

ごあいさつ

   早稲田大学坪内博士記念演劇博物館の2022年度特別展「Words, words, words. ̶̶松岡和子とシェイクスピア劇翻訳」にご来場いただき、まことにありがとうございます。
   当館は、日本をはじめ世界の演劇に関する多様なテーマの展示をおこなって参りました。イギリスを代表する劇作家・詩人のウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)に関わる近年の展示では、2012年に企画展「Finding Shakespeare」、2016年にはシェイクスピア没後400年記念「沙翁復興ー逍遙からNINAGAWA まで」を開催しました。今やシェイクスピア劇作品は、日本をはじめ世界中で、演劇のみならず、オペラ、バレエ、音楽、美術、映画、ドラマ、漫画、アニメなどの幅広いジャンルを通して親しまれています。
   日本におけるシェイクスピア受容を考えるときに欠かせないのが「翻訳」の存在です。翻訳家・演劇評論家の松岡和子さんは、2020年、坪内逍遙、小田島雄志に続き日本人3人目、女性としては初めてシェイクスピア劇37作品完訳という偉業を達成しました。これまで新聞・テレビ・雑誌などで松岡さんの様々な特集が組まれていますが、その翻訳に光を当てた展示が日本で行われるのははじめてです。「今を生きる」松岡さんのシェイクスピア劇翻訳の魅力と意義を、皆様にお酌み取りいただければ幸いです。
   最後になりますが、本展の開催にあたりご協力頂いた皆様に、篤く御礼申し上げます。

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館