早稲田大学演劇博物館では、このたび 2022年度秋季企画展「村上春樹 映画の旅」を開催いたします。小説家・村上春樹氏と映画の関係をさまざまな資料によって振り返り、氏の創作活動において映画がどのような意味を持ってきたかについて考えます。
村上氏が早稲田大学の学生であったことはよく知られていますが、実は当時の演劇博物館ともご縁がありました。ご本人がエッセイなどでしばしば語られているように、在学中の村上氏は当館をよく訪れ、映画のシナリオを読まれていたということです。後の世界的な小説家が映画からいったい何を学び、それをご自身の創作活動にどのように反映させたのか。
そのような興味から出発する本展は、村上氏と映画の関係を<旅>に見立ててその軌跡を辿っていきます。
2021年10月1日、演劇博物館の隣に国際文学館(村上春樹ライブラリー)が開館しました。村上氏の小説は今後ますます多くの人々に読まれていくに違いありません。映画との関係に注目する本展が、世界中に読者を持つ村上文学の新たな魅力の発見に繋がれば幸いです。
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館