enpaku 早稲田大学演劇博物館

日本演劇 — 中世

Binzasara; Surisasara

びんざさら すりささら

 

binzasara_ms

左上:縦18.0×横42.5cm
右上:縦23.5×横42.5cm
右下:縦33.0×横4.0cm、縦32.0×横2.0cm

上のびんざさら(編木)2点は、田楽踊において田楽法師が囃す際に用いられる楽器。檜や杉、竹の細片10数枚を綴じたもの。上に向けて鳴らす馬蹄型のものと、下に向けて鳴らす簾型の二種がある。左上は神奈川県南足柄市足柄のささら踊に使用されるもの、右上は神奈川県藤沢市遠藤のものである。一方右下のすりささらは、鋸歯状の棒と先を細かく割った丸竹をすりあわせることで音を出す。田囃子、田遊びなどの多くの民俗芸能に見られるほか、中世には説経師が用いており、能の「自然居士」等にその名残を見ることができる。本資料は千葉県南房総市千倉町白間津しらまづのサヽラ踊に使用のもの。