縦20.0×横14.5cm
「小鍛冶」の稲荷明神や「鵺」など神体や異類の役柄に用いる。眼と口を大きく開いた相貌に特徴があり、眼が飛び出しているところからその名がつけられた。『申楽談儀(さるがくだんぎ)』に「飛出は、菅丞相(かんしょうじょう)の柘榴(じゃくろ)くわつと吐き給へる所を打つ」との記述があり、世阿弥時代に既に存在していたことが知られる。作者の堀安右衞門(初世、1931~)は、京都府福知山市に生まれ、北沢耕雲(如意)に師事した。九州細川家、松井家等の古面修理を手がけたほか、大阪万博日本館への出品など、意欲的な活動で知られる。