本紙:縦34.5×横44.0cm
15世市村羽左衛門(1874~1945)は屋号橘屋、明治から昭和前期にかけ、その美貌と天性の華やかな芸風によって絶大な人気を誇った。歌舞伎十八番「助六」の主人公花川戸助六役は、もっともその芸風が生かされた役のひとつで、二枚目ぶりと歯切れよい台詞で観客を酔わせた。この一幅は押隈に、自身で蛇の目傘を描き添えたもの。若さを強調する助六の「むきみ」隈と、花道の出で手にする傘の図が、闊達な羽左衛門の助六を彷彿とさせる。
本紙:縦34.5×横44.0cm
15世市村羽左衛門(1874~1945)は屋号橘屋、明治から昭和前期にかけ、その美貌と天性の華やかな芸風によって絶大な人気を誇った。歌舞伎十八番「助六」の主人公花川戸助六役は、もっともその芸風が生かされた役のひとつで、二枚目ぶりと歯切れよい台詞で観客を酔わせた。この一幅は押隈に、自身で蛇の目傘を描き添えたもの。若さを強調する助六の「むきみ」隈と、花道の出で手にする傘の図が、闊達な羽左衛門の助六を彷彿とさせる。