enpaku 早稲田大学演劇博物館

日本演劇 — 近世 歌舞伎

Onoe Shoroku I Doll of "Shoki"

初世尾上松緑細工 五月人形「鐘馗」(しょ せい お のえ しょう ろく さい く ご がつ にん ぎょう しょう き)

 

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高73.0cm

長らく尾上菊五郎家に伝来した鐘馗の人形。箱書きによると文化6年(1809)5月に初世尾上松助(後の初世松緑)が、狩野探幽の図を模して細工したもの。のち文政年間に、松緑の子3世尾上菊五郎がわが子の節句祝いに修繕したと伝えられる。初世松緑以来、尾上家は怪談物を家の芸としていた。そのため鬘や小道具の細工・工夫は身近なものであり、このような人形の製作も可能であったのであろうか。表情や姿勢、衣装に至るまで精巧に作られている。